FP3級に初学者が独学で合格するために必要な勉強時間はどれくらい?
効率のいい勉強方法は?
実技はどんな試験?
このような方へ向けた記事です。
この記事でわかること
この記事を書いている私はFP(ファイナンシャルプランナー)3級に金融の知識0から35時間の独学で一発合格しました。
そのあと2級に2回落ちました。
当記事ではFP3級を独学で受検しようと思っている方へ、私の失敗談をもとに効率がいいと思った勉強方法や、合格に必要な勉強時間について感じたことをまとめています。
FP3級の独学合格に必要な勉強時間は30−70時間
FP3級に初学者が独学で合格するために必要な勉強時間は30-70時間くらいかと思います。
- ギリギリ合格を狙うなら30−35時間くらい
- 確実に合格を目指すなら70時間くらい
そう考える理由はこちらです。
- わたし自身の体験談•••35時間で合格
- ツイッターやネットにあるみんなの体験談•••平均70時間くらい?
- FP3級のテキストに書いていた勉強時間の目安•••30時間
30-70時間を1〜2カ月でこなすイメージです。
くわしく解説します。
FP3級•独学の勉強時間|35時間で一発合格した私の体験談
私は2022年5月のFP3級試験に35時間の独学で一発合格しました。
ギリギリの点数
金融とは無縁の会社員で知識0からのスタートでした。
ただ学科は41点(合格ラインは60点中36点)、実技は65点(合格ラインは100点中60点)でギリギリの点数でした。
実技は1問5点の配点なので、あと2問間違えると落ちています。
合格発表の日まで「落ちてるだろう•••」ともやもやしていました•••。
(自己採点の方法がわからず問題に答案をつけていませんでした、自己採点については後ほど詳しく解説します。)
「35時間の2倍の70時間くらい勉強すればもっと得点が取れて、安心して試験に臨むことができたんだろうな•••」
そう思い、3級を甘くみていた自分を悔やみました。
FP2級で受験料を多く支払う
実力が身についていないので、そのあと受けた2級は2回落ちました。
2級で受験料を1回合格者の方よりも17,700円多く支払い、「1回で確実に合格できるように受験に挑んだ方が節約になる」と痛感しました。
3級の受験料は学科4,000円、実技4,000円。
お金を無駄にしないためにも、できれば確実合格を目指して50〜70時間くらい勉強できるのが理想的だなぁと思いました。
独学の勉強期間は9カ月
独学の勉強時間35時間を費やした期間は9カ月でした。
- 2021年9月〜2022年4月•••8時間
- 2022年5月(試験月)•••27時間
合計•••35時間
2021年にテキストを買って勉強し始めたもののしばらく放置し、試験月だった2022年5月に再開しました。
当時は試験対策の進め方が分からず効率の悪い方法でやっていました。
1〜2カ月の短期集中でやればよかったなと思います。
FP3級•独学の勉強時間|みんなの体験談 平均は70時間?
FP3級•独学合格に必要な勉強時間を調べるために、ツイッターやネットに投稿されている体験談を見てみました。
ネットはブログやYouTubeや「お金の寺子屋」さんのサイトなどを参考にさせていただきました•••m(_ _)m
みなさんの体験談を見ると、1−2カ月の65時間〜90時間の方が多く、平均すると1−2ヶ月の70時間くらい?と思いました。
得点も学科は50点以上(満点は60点)、実技は85点以上(満点は100点)と高得点の方が多い印象でした。
やはり50〜70時間くらい勉強時間を取ると高い点数が取りやすいのかなと思いました。
FP3級•独学の勉強時間|テキストに30時間と記載
FP3級のあるテキストの中に「合格の標準的な学習時間は30時間程度」と解説されているものがありました。
知識0の私にとっては少ない気がしましたが、プロの方がおっしゃっているので「効率よく勉強できれば30時間でも合格可能なのかも•••」と思いました。
効率がいいと思う勉強法については後ほど解説します。
FP3級•独学の勉強時間|決める時のポイント2つ
FP3級に独学で合格するために必要な勉強時間について、決める時のポイント2つをご紹介します。
合格者の体験談を見ていると「1週間で合格した」方もいれば「120時間かけて勉強した」という方もいます。
けっこう時間の幅が大きいですよね。
その理由は、FP3級の勉強時間は次の2点によって変わるからです。
FP3級の勉強時間を決めるポイント2つ
- もともとお金の知識があるかないか
- 合格すればOKか、知識もしっかり習得したいのか
上記2つの観点で考えると、自分がどれくらい勉強すればよいかがわかってきます。
詳しく見ていきましょう。
FP3級•独学の勉強時間|決めるポイント1:もともとお金の知識があるかどうか
FP3級は税金や年金など身近なくらしにまつわるテーマが多いです。
そのため、もともと興味があってくわしい方や、金融系・社労士系などの職種に就いている方は基礎知識があるので有利。
初心者ほど時間をかけなくても合格できるでしょう。
FP3級•独学の勉強時間|決めるポイント2:「合格」か「知識の習得」か
FP3級の勉強時間は試験を受ける目的によっても変わります。
- 合格できればOK
- 知識もしっかり習得したい
上記のどちらの目的を持つかによって必要な時間も変わってきます。
- ギリギリ合格を狙うなら30−35時間くらい
- ある程度知識を身につけて、確実合格を目指すなら70時間くらい
(私の経験談による感想です)
FP3級の問題は「○✖️問題」と「三択問題」のマークシートなので、運がよければ1週間の勉強で合格できる可能性もあると言えます。
一方「知識もしっかり習得したい」「確実に合格したい」という場合は70時間くらいが理想的かなと思います。
また、FP2級の出題範囲が3級とほぼ同じなので、2級も目指している方は3級をしっかりと勉強しているとあとあとラクです。
FP3級•35時間の独学で合格した私が実際にやった勉強
こちらではFP3級に知識0から35時間の独学で合格した私が実際にやった勉強内容をご紹介します。
ダメダメな勉強のやり方になります。
一例として見ていただけると幸いです。
FP3級 35時間で一発合格した勉強内容
- テキストと問題集→1回づつ(30時間)
- YouTube &過去問道場さん→通勤時間(5時間)
FP3級は試験範囲が広いので全部の問題を1周する(テキストで勉強→問題を解く)ので30時間かかりました。
問題集を1冊1回づつ解いて、学科も実技も総合問題や過去問を使って通しで解く事はしませんでした。
試験直前はおーちゃんさんのYouTubeや過去問道場さんで移動時間に復習。
問題集で間違えた所をもう1回解いたり、1回分を通しで解くことをせず当日を迎えてしまったので、本番でともて焦り「やっておけばよかった」と思いました。
FP3級•失敗を元に私がおすすめする勉強方法
FP3級を知識0からスタートする場合、私がおすすめしたい勉強方法をご紹介します。
自分の失敗を元に効率がよいと思う方法4つになります。
- テキストや動画で一つのセクションを学習→問題集で同じセクションを解く
- 隙間時間にYouTubeや過去問道場さんで復習
- 過去問を通しでやる
- 自分はお金持ちになったと妄想してモチベーションUP
FP3級知識0からの独学①|テキストや動画で一つのセクションを学習→問題集で同じセクションを解く
これは「みん欲し」のテキストに書いていた方法を参考に、私自身もやっていたやり方になります。
FP3級は6分野あり、各分野はまたいくつかのセクションに分かれています。
お気に入りの教材でまず一つのセクションをさらっと学習します。
(テキストでも動画(YouTube)でも自分がやりやすいものがいいです)
そしてすぐに問題集で同じセクションのところを解き、わからないところを勉強し直します。
教科書や動画を全て学習する→問題集を解く
のではなく、
教科書や動画で一つのセクションを学習→問題集で同じセクションを解く
を繰り返します。
ちなみに分野とセクションは下記のような感じです。
分野 | セクション |
1. ライフプランニング と資金計画 | 1.ファイナンシャル・プランニングと倫理 2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規 3.ライフプランニングの考え方・手法 4.社会保険 5.公的年金 6.企業年金・個人年金等 7.年金と税金 8.ライフプラン策定上の資金計画 9.ローンとカード 10.ライフプランニングと資金計画の最新の動向 |
2. リスク管理 | 1.リスクマネジメント 2.保険制度全般 3.生命保険 4.損害保険 5.第三分野の保険 6.リスク管理と保険 7.リスク管理の最新の動向 |
3. 金融資産運用 | 1.マーケット環境の理解 2.預貯金・金融類似商品等 3.投資信託 4.債券投資 5.株式投資 6.外貨建商品 7.保険商品 8.金融派生商品 9.ポートフォリオ運用 10.金融商品と税金 11.セーフティネット 12.関連法規 13.金融資産運用の最新の動向 |
4. タックスプランニング | 1.わが国の税制 2.所得税の仕組み 3.各種所得の内容 4.損益通算 5.所得控除 6.税額控除 7.所得税の申告と納付 8.個人住民税 9.個人事業税 10.タックスプランニングの最新の動向 |
5. 不動産 | 1.不動産の見方 2.不動産の取引 3.不動産に関する法令上の規制 4.不動産の取得・保有に係る税金 5.不動産の譲渡に係る税金 6.不動産の賃貸 7.不動産の有効活用 8.不動産の証券化 9.不動産の最新の動向 |
6. 相続・事業承継 | 1.贈与と法律 2.贈与と税金 3.相続と法律 4.相続と税金 5.相続財産の評価(不動産以外) 6.相続財産の評価(不動産) 7.不動産の相続対策 8.相続と保険の活用 9.相続・事業承継の最新の動向 |
FP3級は範囲が膨大なので、全てを暗記するのはほぼ不可能•••。
問題は定番問題が多いので、出るポイントに絞って学習した方が効率的だと思いました。
順番に進める必要はなく、自分が好きな分野から始めてOKです!
実技はセクションごとに分かれていない
ちなみに各社の問題集は「学科試験」はセクションごとに分かれているものが多いですが「実技試験」は分野ごとにしか分かれていません。
そのため実技は
一つの分野を勉強し終える→「実技試験」の同じ分野をやってみる
という風に進めるといいかと思います。
実技対策については後ほど詳しく解説します。
FP3級知識0からの独学②|隙間時間にYouTubeや過去問道場さんで復習
通勤時間や家事の隙間時間などですごく役立つのが無料のYouTubeやサイトです。
YouTubeは「おーちゃんさん【1級FP技能士】TV」や「ほんださん/東大式FPチャンネル」がおすすめです。
問題集はFP3級ドットコムさんの「過去問道場」をよく使わせていただいていました。
無料で使えるので、本当にありがたいなぁと思います。
スポンサーリンク
FP3級知識0からの独学③|過去問を通しでやる
私はFP3級で全ての問題を通しで一気に解く事はしていませんでした。
試験を受けた時、問題の全体量が分からず「事前に1回は通しで解けばよかった」と後悔しました。
1回だけでもやるのと全くやらないまま試験に臨むのとでは全然違うのではないかと思います。
「FP協会」と「きんざい」は過去問を無料で提供しています。
2級試験ではこちらからダウンロードしてコンビニで印刷して使っていました。
「FP協会」も「きんざい」も解答はありますが解説はありません。
解答解説はお金の寺子屋さんのサイトを利用させていただいていました。
とても使いやすいサイトで、ありがたかったです。
過去問は市販の過去問集を購入した方がいいかも?!
過去問は「FP協会」と「きんざい」の公式サイトで無料でダウンロードできます。
ただ自宅に印刷する環境がないとコンビニなどで印刷しないといけないです。
FP3級は学科が11ページくらい、実技(FP協会)が16〜19ページくらい、合わせて30ページくらいです。
私が行ったコンビニの印刷が1枚20円だったので、学科と実技1回分で600円かかってしまいました。
複数回分を印刷するなら市販の過去問とどっちがお得か比較してみてもいいかもしれません。
FP3級知識0からの独学④|コツは「お金持ちになった!」と妄想
FP3級の試験勉強に飽きたときに私がよくやっていたモチベーションの上げ方をご紹介します。
それは
・わたしは億万長者になった
と妄想しながら勉強することです。
わたしは億万長者で、相続する資産もたくさんあって•••
暗記する作業がつらくなったときは妄想をしてしのぎました。
そういう妄想で考えると、自然と「相続税」「贈与税」に興味が湧き、学習意欲も高まりました。
ちょっと悲しい方法ですが•••。
頭の中だけでも楽しくなると集中力が高まるので、おすすめな方法です。。
FP3級の独学におすすめのテキスト
FP3級を初学者の方が独学で勉強するときにおすすめのテキストは下記の2つになります。
理由は解説が丁寧で初学者向けに作られたテキストだからです。
図やイラストが多いので読みやすいです。
テキストの詳しいレビューはこちらでまとめています。
ちなみに、テキストと問題集は同じシリーズだとリンクしているので使いやすいです。
私自身が使ったテキストと問題集
私自身はFP3級で「みんなが欲しかったFPの教科書3級」と「みんなが欲しかったFPの問題集3級」を使いました。
FP2級では「FP2級合格のトリセツ速習テキスト」と「みんなが欲しかったFPの問題集2級」を使いました。
テキストの発売日
FP3級のテキストは各社から毎年5月ごろに発売されます。
各テキストは基本的に当年4月1日の法令をもとに作成されます。
受ける試験月によって法令基準日が変わります。
FP3級試験の法令基準日は下記になります。
FP3級試験の法令基準日
試験実施月 | 5月試験 | 9月試験 | 1月試験 |
法令基準日 | 前年10月1日 | 当年4月1日 | 前年10月1日 |
2023年・2024年のFP3級試験の法令基準日は下記の通りです。
2023・2024年 FP3級試験の法令基準日
試験実施月 | 2023年5月 | 2023年9月 | 2024年1月 |
法令基準日 | 2022年10月1日 | 2023年4月1日 | 2023年10月1日 |
9月試験を受ける方は5月の改訂版の発売を待ってから購入した方がいいでしょう。
FP3級 試験当日の注意点
FP3級試験当日の注意点についてご紹介します。
注意点はこちらになります。
- 問題は持ち帰れるので自分の解答を記しておく
- お昼時間が長いので勉強道具を持っていく
- 時計がない会場もあるので腕時計を持っていく
FP3級 試験当日の注意点|①問題は持ち帰れるので自分の解答を記しておく
FP3級試験の問題は持ち帰ることができます。
試験当日の午後5時半に「日本FP協会」と「きんざい」の公式サイトで模範解答が公表されます。
自分の解答を問題に記しておき、自己採点をしましょう。
FP3級 試験当日の注意点|②お昼時間が長いので勉強道具を持っていく
FP3級のお昼時間は1時間半と長いです。
FP3級の試験時間
試験時間 | |
学 科 | 10:00~12:00(120分) |
実 技 | 13:30~14:30(60分) |
※注意事項の説明があるため、FP協会では試験開始20分前には着席するよう呼び掛けています。
試験会場には試験開始の30分前から入室できます。(FP協会の場合)
お昼時間に試験勉強ができるようテキストなどを持っていきましょう。
FP3級 試験当日の注意点|③時計がない会場もあるので腕時計を持っていく
FP3級の試験会場は時計がある所もありますが、ない所もあります。
FP3級試験もできれば時計はあった方が安心なのでぜひ腕時計を持っていくようにしましょう。
FP3級の試験情報
FP3級の日程、会場、受験料など試験情報についてご紹介します。
FP3級の2023年度 試験日程
FP3級の2023年度の試験日程は下記のとおりです。
2023年度 FP3級 試験日程
第 1 回 | 申請受付 2023年3月17日(金)〜4月7日(金) |
試験日 2023年5月28日(日) | |
合格発表 2023年7月4日(火) | |
第 2 回 | 申請受付 2023年7月5日(水)〜7月25日(火) |
試験日 2023年9月10日(日) | |
合格発表 2023年10月20日(金) | |
第 3 回 | 申請受付 2023年11月14日(火)〜12月5日(火) |
試験日 2024年1月28(日) | |
合格発表 2024年3月8日(金) |
FP3級試験の申込方法
FP3級試験の申込方法について解説します。
FP3級は2つの団体「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」が実施しています。
2団体は取得できる国家資格(3級ファイナンシャル•プランナー技能士)の価値、試験日、受検料、学科試験は同じです。
異なるのが実技試験と試験会場です。
(こちらについては後ほど詳しく解説します。)
申し込みは、自分が受ける方の団体にインターネットか郵送による書面で申請します。
FP3級の申込方法
実施団体 | 申込方法 |
FP協会 | インターネット または 書面を郵送 |
きんざい |
支払い方法は両団体とも
- インターネット:クレジットカードまたはコンビニ
- 書面:銀行等振込
で取り扱っています。
- クレジットカード•コンビニ•銀行振込、いずれの支払いも数百円の事務手数料が出ます。
(クレジットカードは107円くらい、コンビニは146円くらい、銀行振込は各銀行によるようです)
書面申請だと郵送料がかかるため、一番安く済むのは
インターネット申込+クレジットカード払い
です。
日本FP協会の申込方法⇨日本FP協会公式サイト
きんざいの申込方法⇨きんざい公式サイト
FP3級試験の受検料
FP3級試験の受検料は8,000円です。
FP3級の受検料
受検料 | 内訳 |
8,000円 | 学科4,000円+実技4,000円 |
FP3級の受検料は「FP協会」と「きんざい」の2団体とも同じです。
スポンサーリンク
FP3級の試験会場
FP3級の試験会場は実施団体の「FP協会」と「きんざい」で異なります。
どちらも全国47都道府県に試験会場があります。
FP3級•FP2級
FP協会ときんざいの試験会場数
FP協会 | きんざい | |
受検地 | 56地区 | 130地区 |
試験会場 | 約140会場 | 約340会場 |
受検者は受検地(地区)を選べますが、個別に試験会場を選ぶことはできません。
一つの受検地の中に複数の試験会場がある場合、どこの会場になるかは実施団体が自動で振り分けます。
受検地は居住地に関係なくどこでも好きなところを選ぶことができます。
試験会場は受検票ハガキで通知されます。
試験会場の変更は「転居や転勤」などの止むを得ない事情がある場合は申請可能です。
ただし「試験会場が遠い」などの理由では受け付けていないので注意が必要です。
スポンサーリンク
FP3級試験の受検資格
FP3級の受検資格は特になく、誰でも受検可能です。
年齢や学歴などの制限もとくに定められていません。
FP3級の実技試験「FP協会」「きんざい」の公式サイトには「FP業務に従事しようとしている者」とありますが、実際には誰でも受験することができます。
FP3級の合格率と難易度
FP3級の直近の試験(2023年1月) の合格率は約67%(FP協会ときんざいの平均)。
過去10回の平均は約66%です。
(学科+実技)
- 日本FP協会:77%〜91%(平均85.12%)
- きんざい:35%〜69%(平均52.74%)
※「FP協会」と「きんざい」の学科+実技の全ての平均は約66%
他の国家資格や簿記と比べてみると合格率は高く、難易度は低いと言えるでしょう。
FP3級と簿記3級はどっちが難しい?
FP3級と似ている資格の簿記3級はどっちが難しいでしょうか?
最近の合格率を比較してみました。
FP3級と簿記3級 合格率比較
- FP3級•••約67%(2023.1試験・ FP協会ときんざいの平均)
- 簿記3級•••36.5%(2023.2.26試験)日本商工会議所
FP3級の合格率は、簿記3級よりも高く難易度は易しいです。
FP3級 学科試験の内容と合格点
FP3級は学科試験と実技試験があり、両方合格(完全合格)して始めてFP3級合格となります。
FP3級 学科試験 概要と合格点
FP3級の学科試験は「FP協会」「きんざい」ともに共通です。
制限時間120分で、マークシート形式の60問の問題を解きます。
合格ラインは60満点中36点以上で、6割の正答です。
FP3級 学科試験の概要
出題形式 | マークシート ◯╳式30問 3択式30問 |
試験時間 | 120分 |
合格ライン | 60点満点で36点以上 (6割以上) |
FP3級 学科試験の出題範囲
ライフ | 保険 | 金融 | 税金 | 不動産 | 相続 | |||
学科(共通) | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ |
FP3級の学科試験で出題される6分野は下記になります。
FP3級・学科試験の6分野
分野 | セクション |
1. ライフプランニング と資金計画 | 1.ファイナンシャル・プランニングと倫理 2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規 3.ライフプランニングの考え方・手法 4.社会保険 5.公的年金 6.企業年金・個人年金等 7.年金と税金 8.ライフプラン策定上の資金計画 9.ローンとカード 10.ライフプランニングと資金計画の最新の動向 |
2. リスク管理 | 1.リスクマネジメント 2.保険制度全般 3.生命保険 4.損害保険 5.第三分野の保険 6.リスク管理と保険 7.リスク管理の最新の動向 |
3. 金融資産運用 | 1.マーケット環境の理解 2.預貯金・金融類似商品等 3.投資信託 4.債券投資 5.株式投資 6.外貨建商品 7.保険商品 8.金融派生商品 9.ポートフォリオ運用 10.金融商品と税金 11.セーフティネット 12.関連法規 13.金融資産運用の最新の動向 |
4. タックスプランニング | 1.わが国の税制 2.所得税の仕組み 3.各種所得の内容 4.損益通算 5.所得控除 6.税額控除 7.所得税の申告と納付 8.個人住民税 9.個人事業税 10.タックスプランニングの最新の動向 |
5. 不動産 | 1.不動産の見方 2.不動産の取引 3.不動産に関する法令上の規制 4.不動産の取得・保有に係る税金 5.不動産の譲渡に係る税金 6.不動産の賃貸 7.不動産の有効活用 8.不動産の証券化 9.不動産の最新の動向 |
6. 相続・事業承継 | 1.贈与と法律 2.贈与と税金 3.相続と法律 4.相続と税金 5.相続財産の評価(不動産以外) 6.相続財産の評価(不動産) 7.不動産の相続対策 8.相続と保険の活用 9.相続・事業承継の最新の動向 |
FP3級試験は「学科」と「実技」どっちが難しい?
FP3級の学科試験はFPの基本的な知識が問われるのに対し、実技試験は計算問題や資料を読み解いて回答する実践的な内容が多いです。
FP3級の学科試験と実技試験はどっちが難しいのでしょうか?
過去10回の合格率を見るとどちらもあまり変わらず、近年は「FP協会」も「きんざい(個人)」も「実技」の方が「学科」よりも合格率が高いです。
3級は学科も実技も合格率は大きく変わらないので、正直同じくらいの難易度かな•••?と思います。
FP3級 実技試験の内容•合格点と対策
FP3級の実技試験は「FP協会」と「きんざい」で異なり3種類あります。
FP3級の実技試験は3種類
FP3級実技は、FP協会が「資産設計提案業務」、きんざいが「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」を実施しています。
この3つの中から一つを選んで受検します。
FP3級の実技試験
実施団体 | 実技試験 |
日本FP協会 | 資産設計提案業務 |
きんざい | 個人資産相談業務 |
保険顧客資産相談業務 |
FP協会の「資産設計提案業務」ときんざいの「個人資産相談業務」が「人々のくらしに直結した問題」が中心に出題され、同種の試験になります。
きんざいの「保険顧客資産相談業務」は保険業界に勤める方がよく受けている試験です。
FP3級 3つの実技試験 出題範囲
FP3級の3つの実技試験の出題範囲は下記のとおりです。
FP3級 実技試験の出題範囲
ライフ | 保険 | 金融 | 税金 | 不動産 | 相続 | ||
FP協会 | 資産 | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ |
きんざい | 個人 | ⭕️ | ✖️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ |
保険 | ⭕️ | ⭕️ | ✖️ | ⭕️ | ✖️ | ⭕️ |
FP協会の「資産設計提案業務」ときんざいの「個人資産相談業務」は同種の試験ですが、一つ大きな違いがあります。
それはきんざいの「個人資産相談業務」には「リスク・保険」の分野が出題されないことです。
ただし学科試験は、きんざいの「個人」も「リスク・保険」からの出題はあります。
(学科試験はFP協会ときんざいともに同一です。)
きんざいの「個人資産相談業務」を選んでも、結局は学科で6分野全て勉強しないといけないです。
FP3級 3つの実技試験 概要と合格点
FP3級実技試験の概要と合格点は下記のとおりです。
FP3級 実技試験の概要
FP協会 | きんざい | |
出題形式 | マークシート 3択式 20問 | マークシート 3択式 事例形式5題15問 |
試験時間 | 60分 | 60分 |
合格ライン | 100点満点で60点以上 (6割以上) | 50点満点で30点以上 (6割以上) |
3つとも試験時間は60分で、6割以上の正答で合格となります。
実技試験といっても学科試験と同じようにマークシート方式です。
面接や論述式の試験ではありません。
FP3級の実技試験対策
FP3級の実技試験対策は問題集の他に、
- 公式サイトの「過去問」
- FP3級ドットコムさんの「過去問道場」
を繰り返し解くことです。
市販の問題集は実技よりも学科の問題の方が多く入っています。
実技は計算問題や資料を読み解く同じパターンの定番問題が出てきます。
数をこなす事でパターンが分かってくるので、公式サイトと過去問道場さんを利用して実技試験だけを何回か解いておくと安心です。
FP3級の実技試験はどちらを受けたらよい?
FP3級を実施している団体が「FP協会」と「きんざい」の2団体あるということで、「どちらを受けたらいいのか?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
当記事の結論としては
・どちらを受けても大きな違いはないが、迷うなら「FP協会」がおすすめ
になります。
理由としては「FP協会」の「資産設計提案業務」を受ける受検者が全体の6割強を占め、合格率も高いためです。
試験の難易度に差があるわけではないようですが、合格率が圧倒的に違い、また「問題も解きやすい」と言われており、迷ったら「FP協会」が無難かと思います。
わたしも「FP協会」を受検しました。
スポンサーリンク
まとめ|FP3級に初学者が独学で合格するために必要な勉強時間|勉強方法や実技対策
というわけで今回は「FP3級に初学者が独学で合格するために必要な勉強時間|勉強方法や実技対策」についてお伝えしました。
ポイントをまとめます。
FP3級に独学で合格するために必要な勉強時間は1-2カ月の30〜70時間。
- ギリギリ合格を狙うなら30−35時間くらい
- ある程度知識を身につけて、確実合格を目指すなら70時間くらい
(私の経験談による感想です)
おすすめの勉強方法は
- テキストで一つのセクションを読む→問題集で同じセクションを解く
- 隙間時間にYouTubeや過去問道場さんで復讐
- 「FP協会」か「きんざい」公式サイトの過去問を通しでやる
- 自分はお金持ちになったと妄想してモチベーションUP
でした。
初学者におすすめのテキストは「みんなが欲しかったFPの教科書3級」か「FP3級合格のトリセツ 速習テキスト」でした。
FP3級の過去問は公式サイトからダウンロードができました。
公式サイトの過去問は回答はありますが解説はないのでお金の寺子屋さんの解説が助かります。
FP3級は合格率が高くよく「簡単」と言われていますが、出題範囲が広いのである程度は勉強時間を確保しないと苦労するのかなと思いました。
本番で焦らないようぜひ計画的に学習を進めてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント